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離婚時の財産分与とは|対象財産・2分の1ルール・請求期限を解説

更新日:2026年10月4日

離婚の際に重要な問題の一つが「財産分与」です。

財産分与では、夫婦が婚姻中に協力して形成・維持してきた財産をどのように分けるかが問題となります。

この記事では、財産分与の対象となる財産、分け方、請求期限、2026年4月施行の改正内容など、財産分与の基本をご説明します。

財産分与で問題となる3つの要素

財産分与は、実務上、主に清算的財産分与を中心に、扶養的な要素や慰謝料的な要素が問題となることがあります。

1 清算的財産分与
2 扶養的財産分与
3 慰謝料的財産分与

清算的財産分与は、夫婦が婚姻期間中に築いた共有財産を分けることをいいます。財産分与の中核となるもので、単に「財産分与」という場合には、この清算的財産分与を指していることが多いです。

扶養的財産分与は、離婚後の生活を維持することが困難な場合に、補充的に考慮されることがあります。夫婦双方の資力、年齢、心身の状況、職業、収入、子どもの監護状況など、具体的な事情を踏まえて判断されます。

財産分与には、慰謝料的な要素が考慮されることもあります。もっとも、慰謝料については財産分与とは別に請求することもあります。

清算的財産分与の対象となる財産

財産分与の対象となるのは、婚姻中に夫婦が協力して形成・維持したと認められる財産です。名義だけで決まるわけではありません。例えば、婚姻後に夫婦の協力によって取得した不動産は、一方の単独名義であっても財産分与の対象となることがあります。

住宅ローンや家族の生活のための借入れなどは、財産分与を考える際に考慮されることがあります。ただし、財産分与によって債務者が当然に変更されるわけではなく、金融機関など債権者との関係は別に検討する必要があります。

不動産の評価額より住宅ローン残高の方が多い、いわゆるオーバーローンの場合には、他の共有財産や債務も含めた全体の状況を踏まえて財産分与を検討します。

財産分与の対象となり得るものとして、例えば、次のような財産があります。

  • 住宅などの不動産
  • 預貯金
  • 株式・投資信託などの有価証券
  • 保険契約の解約返戻金相当額
  • 退職金・退職給付

退職金・退職給付については、支給の見込みや婚姻期間との関係などによって、財産分与の対象として考慮されることがあります。

財産分与の対象とならない財産

これに対して、夫または妻が結婚前から所有していた財産や、結婚後に相続や贈与などによって得た財産は、原則として財産分与の対象外です。このような財産を「特有財産」といいます。

離婚前に別居している場合、財産分与の対象となる財産をどの時点で区切るかについては、夫婦の経済的協力関係が終了した時点が基準となります。多くの場合は別居時が一つの基準になりますが、別居後も経済的な協力関係が続いていたなど、具体的事情によって異なることがあります。

なお、どの財産を対象にするかという基準時と、その財産をいくらと評価するかという評価時点は、必ずしも同じではありません。

財産の分け方

財産分与では、婚姻中の財産の取得・維持に対する夫婦それぞれの寄与の程度などを踏まえて分与額を検討します。

2026年4月施行の改正民法では、財産分与にあたって考慮する事情が明文化されました。具体的には、婚姻中に取得・維持した財産の額、その取得・維持に対する各当事者の寄与の程度、婚姻期間、婚姻中の生活水準、協力・扶助の状況、各当事者の年齢、心身の状況、職業、収入などが考慮されます。

また、財産の取得・維持に対する寄与の程度については、その程度が異なることが明らかでないときは相等しいものとされており、いわゆる「2分の1ルール」が法律上明確になりました。もっとも、具体的事情によっては2分の1と異なる割合が問題となる場合もあります。

財産分与の方法としては、金銭で清算するほか、不動産などの財産そのものを一方が取得し、必要に応じて差額を金銭で調整する方法などもあります。

財産分与の手続き

離婚後に財産分与を求める場合には、当事者間の協議や家庭裁判所の調停・審判などによって内容を定めます。

2026年4月1日以降に離婚した場合、離婚後の財産分与の申立ては、原則として離婚した日の翌日から5年以内に行う必要があります。2026年4月1日より前に離婚した場合は、従来どおり2年です。

離婚後に財産分与について話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所に財産分与調停を申し立てることができます。調停で合意できない場合には、審判手続に移行し、裁判所が判断します。

離婚前であれば、離婚調停の中で財産分与についてあわせて話し合うこともできます。

また、2026年4月からは、財産分与の調停・審判等において、一定の場合に裁判所が当事者に財産状況の情報開示を命じる制度も設けられました。

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財産分与では、不動産の評価、住宅ローン、退職金、保険、子ども名義の預貯金、事業用財産など、事案によってさまざまな論点が生じます。

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