離婚調停とは|流れ・申立て・期間・2026年改正後の親権を解説
更新日:2026年10月4日
夫婦間で離婚や離婚条件について話し合ってもまとまらない場合や、DV等の事情があり当事者間で直接話し合うことが難しい場合には、家庭裁判所の離婚調停を利用することが考えられます。
この記事では、離婚調停の内容、申立ての方法、手続の流れ、期間、2026年4月施行の改正後の親権の取扱いなどについてご説明します。
離婚調停とは
離婚調停の概要
離婚調停は、家庭裁判所で、裁判官と家事調停委員で構成される調停委員会が、夫婦双方から事情や希望を聴き、争点を整理しながら、合意による解決を目指す手続です。
離婚調停では、
離婚そのもの
親権(共同親権・単独親権)
子どもの監護に関する事項
親子交流(面会交流)
養育費
財産分与
年金分割
慰謝料
などについて話し合われます。なお、共同親権とする場合でも、監護者を必ず定めなければならないわけではなく、子どもの居所や監護の分担をどのようにするかは、具体的な事情に応じて検討されます。
離婚調停の手続き方法
申立書の提出
離婚調停は、夫婦の一方が申立書を作成し、家庭裁判所に提出して申し立てます。申立書や必要書類の書式は、裁判所のウェブサイトからダウンロードすることができ、家庭裁判所でも案内を受けることができます。
どの裁判所に提出するか(管轄裁判所)
離婚調停は、原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所、又は当事者が合意で定めた家庭裁判所に申し立てます。「住所地」は、住民票上の住所と必ずしも一致せず、実際の生活の本拠が基準となることがあります。
奈良県内でも、相手方の住所地によって申立先となる家庭裁判所が異なります。
静岡県内についても同様に、相手方の住所地によって申立先が異なります。申立て前に、裁判所のウェブサイト等で管轄を確認しておくと安心です。
離婚調停の流れ
申立て
上記のとおり、申立書と必要書類を家庭裁判所に提出します。
裁判官・調停委員の指定
申立てが受理されると、担当する裁判官や家事調停委員が定められ、調停手続が進められます。
調停期日の指定
申立てが受理されると、第1回の調停期日が指定され、裁判所から当事者に期日の通知が届きます。相手方には、申立書の写しや、裁判所が必要とする各種書類が送付されることがあります。
調停期日
調停期日では、調停委員が双方から事情や希望を聴き、争点を整理しながら、解決に向けた調整を行います。通常は当事者同士が直接対面しないよう配慮して進められます。また、事件の内容や裁判所の運用によっては、ウェブ会議を利用して手続が進められる場合もあります。1回の期日で合意に至らない場合には、必要に応じて複数回の期日が開かれます。
合意できた場合(調停成立)
話し合いがまとまると調停が成立し、合意した内容が調停調書に記載されます。離婚調停では、調停が成立した日に離婚が成立します。その後、申立人は原則として調停成立の日から10日以内に、調停調書謄本を添えて市区町村に離婚届を提出します。
合意できない場合(調停不成立)
離婚について合意できない場合
離婚そのものについて合意できない場合には、離婚調停は不成立で終了します。それでも離婚を求める場合には、別途、家庭裁判所に離婚訴訟を提起する必要があります。調停が不成立になったからといって、自動的に離婚訴訟へ移るわけではありません。
婚姻費用、監護者指定、親子交流等の調停が不成立の場合
婚姻費用、監護者指定、親子交流などについて、それぞれ別の家事調停事件として申し立てられている場合には、調停が不成立になると審判手続に移行するものがあります。離婚そのものの調停とは、手続の進み方が異なります。
また、未成年の子がいる場合、離婚調停で離婚を成立させるときは、離婚後の親権者についても同時に定める必要があります。2026年4月から協議離婚について設けられた、一定の場合に親権者を定めないまま離婚届を提出できる制度は、調停離婚には適用されません。
離婚調停にかかる期間
離婚調停に要する期間は、争点の数や内容、当事者間の対立の程度、資料の提出状況などによって異なります。複数回の期日が開かれることも多く、1回で終了する場合もあれば、相当の期間を要する場合もあります。
離婚調停は弁護士に依頼する?
離婚調停に弁護士は必要か
離婚調停は、必ずしも弁護士に依頼しなければならない手続ではありません。ただし、親権、養育費、財産分与など複数の争点がある場合や、DV等の事情がある場合、相手方に代理人が付いている場合などには、法律相談や弁護士への依頼を検討することが考えられます。
弁護士にできること
離婚調停をご依頼いただいた場合、弁護士は、
・調停期日に同席し、主張や希望を整理して伝える
・必要書類を準備する
・主張書面等を作成、提出する
・ご依頼者の意向を踏まえて、進行や解決方針を検討する
・法的な助言を行う
・必要に応じて相手方代理人と連絡・調整を行う
といった対応を行います。
弁護士に依頼するメリット
弁護士に依頼することで、法的な争点や証拠を整理し、調停でどのような点を主張すべきか、どの条件について慎重に検討すべきかを確認しながら手続を進めることができます。ご自身で調停を進めている場合でも、途中の段階で法律相談を利用することは可能です。
当事務所では、奈良県北葛城郡の西大和オフィスと静岡市葵区の静岡オフィスで、離婚に関する法律相談をお受けしています。オンライン相談にも対応しています。

